とりもどせ いにしえの郡市医師会を その2

                                               八木 謙
2026/7/14

 令和8年3月、岩国市医師会臨時総会への案内と出欠問い合わせが届いた。この出欠問い合わせには、書面表決書と代理人表決が付いていた。
以下:
令和8年3月27日(金)岩国市医師会臨時総会
出席します      欠席します
欠席の場合下記書面議決書へ記入・ご署名のうえ、3月23日(月)までにご返送お願い致します。
1、書面表決書
 令和7年度岩国市医師会臨時総会について、次のとおり議決に関する権限を行使します。
※ 各議案について、「賛成」「反対」のどちらかに〇をつけてください。
議決第一号 ・・・・・・・ 賛成 ・ 反対
議決第二号 ・・・・・・・ 賛成 ・ 反対
議決第三号 ・・・・・・・ 賛成 ・ 反対
議決第四号 ・・・・・・・ 賛成 ・ 反対
Ⅱ、代理人による表決
議案に対する修正案又は議事進行等に関する動議が提出された場合の議決権行使については、その決定を
代理人___________に一任致します。
令和 年 月 日
氏名(自書)__________                 
この1、書面表決書については意味は分かる。しかしⅡ、代理人による表決についてはその決定を代理人____________に一任致しますとある。これは自分の決定を他人に委任するということになる。岩国市医師会定款21条の2は「総会に出席しない会員は、他の会員を代理人として議決権を行使するとこができる」とある。定款では自分の議決権を行使するとこができるとなっているのにこの文章では自分の議決権を行使するとこができていない。自分の議決権を放棄して議決権を代理人に譲渡してしまっている。この代理人による表決の文章は無効である。定款違反なのだ。更に公平聡明な議長ならば総会当日会員より提出された議題は受理しないだろう。なぜならその議題は総会に欠席した会員に議決権が物理的に与えられていない。岩国市医師会定款に反するからだ。会員からの総会提出議題は何月何日理事会までに提出することにしておかなければならない。それなら総会の案内に追加議題として載せておくことができる。会員からの提出議題をすべて総会にかける訳にはいかない。議長が選択して総会に出す議題を決める。

一人が複数個の議決権を持つという考え方は民主主義の世界には合わない。これは独裁者の世界の話だ。いにしえの医師会は民主的であった。20年前にこの民主制は崩壊した。新しい法の誤解釈からである。
この考え方の嚆矢は20年前の岩国市医師会会報の一文にある。岩国市医師会会報は玖珂医師会会員にも送付されていた。当時の岩国市医師会副会長作成の文章である。内容は今度の新しい一般社団法人及び一般財団法人の関する法律下による岩国市医師会の定款では、例えば私が10人の会員から代理人として指名された場合私の1票を含め11票の投票権を私一人が持つことになる。この文章は間違っている。だが他所の医師会の事だから口を挟んではならないと考えた。これでは一般選挙の際、社長が経営する工場に10人の社員がいて選挙当日は工場を運営しているから社員は選挙に行けない。社長がその10人の委任状を預かって社長一人で自分の1票を入れた11票の投票を行ってくると言っているようなものだ。社長が投票できるのは自分自身の1票のみである。当日投票に行けない社員は期日前投票を使って投票を済ませておけば投票したことになる。前もって書面議決書を提出したのと同じ事だ。
決して当時の副医師会会長を非難しているのではない。あのとき総ての理事が同じ考えだったのだ。副医師会長はその理事達の代弁をしたに過ぎない。
ここで言う理事とは会長、副医師会長を含む。(これは一般社団法人及び一般財団法人に関する法律での用語の使い方である)

一人の人間が11票の議決権をもつという考え方が間違っている理由は
定款の文章では代理人による議決権と書きながらその実それを委任状として使用する。そういう詐欺行為は許されないのだ。
嘘と思うのなら定款の文章を「Ⅱ、代理人をたてての議決権の行使の項に委任状を行使した場合、委任した本人には議決権はなく、議決権は委任された社員に移る。委任された人物は委任者と自分の2つの議決権を持つことになる」このような定款を県の学事文書課に提出してみよ。このような定款の文章が一般社団法人を名乗る団体の定款として学事文書課が認める訳がない。
何故認めないか。
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律
第48条 
社員は、各一個の議決権を有する、とある。
更に同法48条の2に
社員総会において~~、社員が議決権を行使することができない旨の定款の定めは、その効力を有しない、とある。
委任状を使用することによって、会員は議決権を消失するという岩国市医師会の定款の解釈はすでにその効力を失っている。
これは代理人という言葉のカムフラージュで真実を覆い隠しているに過ぎない。一般社団法人では委任という用語を概念としてでも使うことができないのである。
今回岩国市医師会の案内状にはっきりと一任という用語を使用している。一般社団法人及び一般財団法人に対する違法行為だ。
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律の精神は社員総会において総会に出席しない社員にも出来るだけ色んな方法を用いて議決権を行使させるようにしなさいという考え方が入っている。
書面表決書の回答の書き方にも問題がある。
賛成か反対を選ぶとなっている。それは違う。ここでは高校の数学で習う集合論を持ち込まなくてはならない。反対というのは全集合(岩国市医師会員全員)の一つの部分集合に過ぎない。賛成でもないし反対でもないという集合が抜けている。一般選挙でいえば白票を投ずるという事だ。賛成という部分集合の補集合は反対でなく賛成ではないとなる。全集合に対する賛成という部分集合の補集合は否という用語を使う。
議題〇号に対する私の回答は
    賛成、 否
と書かなければならない
文字通りその命題についての賛否を問うのだ。

岩国市医師会は20年間、この詐欺的定款に騙されて来たのだ。現在もそう。
委任状は使えない。委任という考え方自体も導入してはならない。
議決権は一人一票としていた昔の岩国市医師会に復古されん事を請い願う。

(注)この文章は岩国市医師会会報7月号に載せて頂くつもりで4月中に投稿した。7月になり7月号が届いてみるとこの私の文章は掲載されていない。岩国市医師会に対する批判は一切受け付けないということか。批判などしていない。医師会として正当な道を歩んで欲しいだけだ。